病気のコントロール

雌犬の病気

不妊化手術によってコントロール出来る病気では2つの理由があります。
①1つめは、精巣や卵巣が不妊化手術によって切除されることにより、その臓器がなくなることによってその先におきなくなる病気と、②性ホルモン(精巣ホルモンや卵巣ホルモンなど)の影響によってなってしまう病気を、ホルモンをなくすことによって二次的に予防できる病気とにわかれます。
メスの犬
メスの犬においては卵巣や子宮などの生殖器疾患が挙げられます。卵巣は排卵を伴う発情周期を繰り返します。その中で中高齢になると卵巣に水ぶくれが出来てしまう卵巣嚢腫という病気が起こる場合があります。ほとんどの動物でその症状はありませんが、発情期が長くなったり、発情出血(生理)が不安定で長く続く、乳腺(おっぱい)が腫れたり、乳首の腫れが妊娠していないのに起こるなど卵巣ホルモンの分泌異常による異変が起こることがあります。また、卵巣癌などの悪性腫瘍もまれではありますが、発生することがあります。これらの卵巣の病気の全ては不妊化手術に伴う卵巣の摘出で防ぐことが可能となります。
子宮や乳腺の病気では卵巣ホルモンが関連して発生する病気があります。子宮は卵巣ホルモン(黄体ホルモン)による影響が長期的にわたると子宮の内面の膜(内膜)が分厚くなり、炎症がおこることがあります。子宮内膜炎などの炎症はこのホルモンの影響が強く、そこに感染が起こると子宮蓄膿症と呼ばれる病気になります。これらも不妊化手術による卵巣の切除によって防ぐことができます。
 

不妊化によってコントロールできる疾患

  • 卵巣嚢腫
  • 卵巣腫瘍
  • 子宮内膜炎
  • 子宮蓄膿症

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